左ハンドルの外車
あの頃はヨーロッパ車も左ハンドルが多くて、選ぶのに苦労しなかったように思う。
最初にセレクトしたローバー ミニは、イギリス車であるにもかかわらず並行輸入の左ハンドル。
その後、伊達男のイタリア車にトキメキを覚えたのは、普通の流れだったのだろうか。
多くの人を魅了するイタリアンデザイン。
セレクトしたのは、アルファロメオ 145。しかもディーラー車で新車。
今では何の抵抗もない並行輸入車だが、当時の自分は正規輸入車に安心を感じて、
ポリシーにしていた左ハンドルをあっさりと覆した。
本当は155が良かったのだが、金銭的な制約のため諦めざるえなかった、
とフォローしておく。だからあっさりと覆した訳ではないのか。
145は、それまで自分が感じていたカーデザインの枠をハミ出した、
何とも例えることができないエクステリアデザインだったことを
鮮明に覚えている。
どうしてこんなデザインで作れるのだろう? このセンスは何だ?
記憶を思い起こして見ても、そのインパクトは印象に残っている。
エクステリアデザインを重視してセレクトしたので、
所有してから気がつくことになる夏場のエアコンが効かないことや、
バックでの死角の多いこと、ウレタン無塗装のツヤ出しの大変さなど
全く考えていなかった。
結局は、右手でシフトチェンジする憧れに負けてしまい、
車検を待たず乗り換えることになった。