タイヤのついた乗り物が好き
バイクに乗るまでのこと
バイクに目覚めるのは、とても遅かった。
車に惹かれてバイクに興味が湧かなかった。
自動車デーラーに行きカタログをもらい、それを眺めるのが好きな子供だった。
細かな造形などを見て楽しんでいたいた記憶はないが、
何を眺めて楽しんでいたのかは、今となっては分からない。
とにかく格好いいもの! そんな感じだったと思う。
当時、我が家にはエアコンがなく、夏は暑くて冬は寒い。
夏は扇風機からの風で暑さを凌いで、冬はストーブで暖をとって。
そんな生活をしていた。
免許を取得できる年齢になり、車のある生活をして驚いた。
なんて車は快適なんだろう!
暑いときは ACボタンを押すだけで冷風が吹き、寒いときは熱風が吹く。
家の環境と比べ物にならないほど快適だった。
当時は、いまと違いスポーツカーが巷にあふれていた。
薄っぺらで流れるような形のボディ。
なんて車はカッコいいんだろう!
自分を引き立てるための道具としては最高だった。
当時は夜中となれば、車通りの少ない直線道路にハイパワーな
車が集まりゼロヨン大会が開かれていた。
ガソリンも今より安く、1リッター90円台で、あまり燃費を
気にすることなく、走らすことができた。
マフラー、コンピューター、足回り、エアロパーツ・・・。
カスタムすれば更に速く走り、見栄えが良くなり、
そうして車の魅力に惹かれていった。
この頃、バイクに興味を持つことはなかった。